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処刑台に浮かんだ蛍。
明日死んでしまう僕はその緑に溶けてしまいそうだ。
川が近いのか。
幻なのか。

蛍の踊りが僕を誘った。

汚れた布切れを身に纏ってから
もう18年間ものあいだ息をしている僕は
裸の姿で美しく揺れて数日間息をした君を。
この薄汚れた僕の両手で捕まえて
柔らかく握ってみせた。
僕は明日の夜。
ここで死んでいるらしいし、
君も輝きをなくし、朽ち果てた杯の姿になっているだろう。

僕は、家畜の食料にでもなるだろう。
君は、大地の養分にでもなるんだ。

輝きを放て
輝きを放て
裸になった人間は
唄うことができるんだ。

輝きを放て
輝きを放て。
裸になった人間は
笑うことができるんだ。

僕は死ぬことが怖くなってしまった。
せめて大人になりたかったんだ。

薄汚れた布切れにも
放つ光はあるのか。
光はなくとも。
輝きはあるのか。

君みたいな終わり方をしたい。

夜が明けて

君の光が見えなくなったとき

次は僕の番だ。

輝きを放て。

輝きを放て。

輝きを放て。

輝きを放て。
2020/02/14(金) 06:49 UNARRANGEMENT PERMALINK COM(0)
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